暗号資産ステーキング&アービトラージで日利0.72%? MOSDEX 検証ファイル004

暗号資産ステーキング&アービトラージで日利0.72%? MOSDEX  検証ファイル004

こんにちは。超久々の新規案件の超検証です。

暗号資産関係で有名な”とある”人がツイートしていましたので、そこそこ多くの日本人にも知れわたると思い、検証していきます。

検証対象はこちらです。

MOSDEX、カタカナではモスデックスですかね。ビットタイムズさんの記事(https://bittimes.net/news/145215.html)を参照し、どんな会社で、どんなサービス、案件なのかを要約します。

以下要約

MOSDEXはフィンランド拠点の「Mosdex LLC」により提供されるAIと裁定取引(アービトラージ)を組み合わせた仮想通貨取引プラットフォーム。価格差を利用した裁定取引を行い、ユーザーの資産運用を支援します。人工知能、機械学習、DeFi、ブロックチェーン、スマートコントラクト等の技術を用いて、裁定取引の機会を効率的に発見し、取引を先取りします。

主要サービスは3つ
Mosdex Arbitrage・・・アービトラージ取引プログラム。ユーザーはステーキングすることにより参加可能
Mosdex Wallet・・・ユーザーが自己管理できるウォレット。BTCとUSDTをサポート
Mosdex Swap・・・異なるブロックチェーンの暗号資産を直接交換可能なスワッププラットフォーム

主に注目れさているのが「Mosdex Arbitrage」
記事執筆時点でのMOSDEX(モスデックス)の24時間平均利回りを示します
BTCの24時間平均利回り:0.28% - 0.72%
USDTの24時間平均利回り:0.38% - 0.65%

ステーキング期間(14日、30日、90日)により利回りが異なり、ステーキング期間が長いほど利回りは高くなる傾向にあります。また、MOSDEXの裁定取引は完全に自動化されており、ユーザーは手動での取引を行う必要はなく、ユーザーはリスクを最小限に抑えつつ安定した利益を享受することが可能

出ました、アービトラージ案件!

「アービトラージ」案件は、様々な厳しい条件を満たしていない案件が多く、ほぼ「クロ」です。とはいえ、偏見を持たずにチェックしていきましょう。

MOSDEXは2018年に出来た企業のようです。暗号資産のステーキングとAI等を酷使したアービトラージで収益を上げるモデルのようです。

各種リスクチェック

業者のリスク

まずはMOSDEXについてWEBで調べてみましょう。

MOSDEXのサービスサイトはこんな感じです。

ホワイトペーパーはこちら

Twitterはこちら。

とりあえずここまで調べてみて気になる点は、

  • google検索で3番目表示
  • 検索結果も37600件。2018年設立の暗号資産系会社にしては検索少ないか?
  • 今風の暗号資産サービスサイト

世界での検索状況

投資案件の業者は聞いたことない海外の会社。海外系投資案件の調査によく使う「Googleトレンド」の登場です。どの国でキーワードが検索されているか、ある程度バランスが分かるものです。Googleトレンドを使うと、例えば「アメリカで大ブーム!」とか謳いながら、全くアメリカで検索もされていない。というような矛盾を見つけることができます。 MOSDEXはフィンランドの会社。であれば、フィンランド国内での検索結果が一番多いと思いますよね。

MOSDEX にて、過去90日間でトレンド検索した結果がこちら。

韓国100、日本9 のみ。おかしい。フィンランドは?検索期間や対象等を変更しても、変化はインドネシアが加わるぐらいです。不可解ですね。とはいえ、googleトレンドでは情報閉鎖している北朝鮮など「調査できない地域」もあります。フィンランドは情報閉鎖しているのか?というと、勿論していません。暗号資産関係って、たまたま私の周りや調査するものが偏っているだけなのか、韓国中心で動いていること結構多いですね。

MOSDEXサイト下部に、いろいろな取引所で取引している風の結果がリアルタイム風に表示され続けています。MxIDとはなんでしょうか?所謂トランザクションID(TXID)っぽい何かだと思いますが、知っている賢者の方はコメント等で教えてください。

会社についてはある程度察しましたが、まだ企業もスタートアップして、このプロジェクトも一部の人しかまだ知りえていない状況なのでしょう。フィンランド国内の認知が極めて低そうですが、暗号資産案件はそのサービスを広めている人の国に検索ボリュームが依存しますので、サービス提供企業の本社とは別の地域で流行っている。ということは、無いことでは無いです。

金融商品・案件のリスク

案件の内容

今回の暗号資産という金融商品を使った投資スキームとリターンについて考察していきます。当案件の重要キーワードは、簡単に言えば「暗号資産」「ステーキング」「アービトラージ」です。

「暗号資産」

暗号資産の金融商品は2000年代後半に「ビットコイン」からスタートしたブロックチェーン技術を使ったデジタル通貨です。ユーザから見れば、全世界共通で使える、価値が日々変動しているTポイント。みたいなものです。ビットコイン含め、2023年時点では金融商品の価値という点では安定してきていますが、それはビットコインを含めた時価総額の高い一部のみ。無名の暗号資産は生まれては消える世界で、投資というには非常にリスクの高く、かつ暗号資産特有のリスクもある金融商品です。

「ステーキング」

ステーキングとは、個人が所有している暗号資産を暗号資産取引所等に対して提供、貸出し、報酬を得るプロセスです。預けた暗号資産はブロックチェーンのトランザクション処理等に利用され、その対価として報酬を得られる仕組みです。ステーキングは定められた一定期間、預けると引き出せません。短期の定期預金みたいなものですね。想定利回りとしては、2023年、ステーキングの報酬はGMOコインのアルトコインや、bybitやbinanceのビットコインステーキングで年間利回り5%前後、というのが一つの基準と考えてください。

アービトラージ」

世界三大利殖の一つと言われるアービトラージ。鞘取りです。暗号資産取引は、各取引所でレートを定めているため、日本の国内株のように、1つの取引所で取引される場合はどの証券会社や業者で注文しても価格というのは1つですが、暗号資産の場合は取引所が業者個別になるため、取引所毎に価格が異なります。ですので、安い取引所でビットコインを買い、即座に高い取引所で売れば利益になる。というのが、暗号資産のアービトラージ取引として10年も前から一部の市場参加者によって行われています。

この 「暗号資産」「ステーキング」「アービトラージ」は単独で一般的に個人でやっているのであれば、なんらよくある暗号資産取引です。アービトラージという投資手法は、取引する金融資産の価値の下落に対するリスクがほぼ0であり、暗号資産の取引所は世界に数百は存在するため、それを完全にオートメーション化した Mosdex Arbitrage は、暗号資産とアービトラージ、及びステーキングという金融商品の特性にしっかりとハマった、”魅力的”かつ合理的な投資スキームと言えるでしょう。正しい運営であればの話ですが。

「ステーキング」×「アービトラージ」 で日利最大0.72%

MOSDEXはステーキングと、自社のAI等使ったアービトラージプログラムにより日利最大0.72%の報酬となります。このパーセンテージは0.72%というのは多いのか、少ないのかを具体例を挙げてみていきましょう。

日利0.72%を年利にすると?

日利0.72%を毎日複利で運用すると、年利何パーセントになるでしょうか?0.72% なので、100万円が1日で100万7200円になります。2日目は100万7200円が0.72%増えます・・・という計算になります。1年365日換算すると、日利0.72%は年利1271.6%です。これが複利の日利0.72%の破壊力です。D.AI.SYの記事でも書きましたが、年12倍いかに奇妙奇天烈な数字なのかは後程解説します。

MOSDEXの取引ボリューム

MOSDEXのサイトで、当サービスのアービトラージの取引の取引ボリュームが載っています。24時間で約3.2億ドルのようです。平日に2日間確認して大きく変動はしていませんでした。

暗号資産取引の1日の取引金額は全世界で約600億ドルと言われています。既にMOSDEX社は世界の暗号資産の取引量の0.5%のシェアを占めている。ということになります。世界的に無名の会社で既にここまでの取引ボリュームがある。というのは、凄い(異常な)ことではないでしょうか?

さてここで疑問が浮かびます。年12倍で増えるということは、1年後に取引額も12倍になるものと考えます。アービトラージは同様の取引参加者や金額が増えれば、その分利益となる額が減っていきます。仮に利益の減衰がなかったと仮定した場合、現在の参加者の資金だけで、1年後には全世界の暗号資産取引の6%(0.5%の12倍)、2年後には78%(6%の12倍)がこのMOSDEXのアービトラージの取引となります。3年後には宇宙の法則が乱れます。

あなたが仮に運営会社であった場合、このような素晴らしいパフォーマンスが出ている売買プログラムを、アービトラージ取引量の増加による利益の減衰が起きることは明白な状況で、新規にこのプロジェクトに参加者を募集するでしょうか?

絶賛新規参入募集中!

香ばしくなってきたMOSDEX案件ですが、どうもSNSを中心に新規募集を5月ぐらいから積極的に行っている模様です。「紹介コードから登録すると、30USDTもらえる」所謂紹介プログラムを用意しており、資金を集める気満々です。

ということで、結論に至りましたので纏めます。

Mosdex Arbitrage の投資案件評価

暗号資産のHYPE案件と考えられます。非常に危険です。

金融機関業者・・・C~D(要注意~危険)

当案件は国内で営業する場合、投資運用業が必要と思われる案件です。海外案件のため、当然ながら日本では金融庁の無登録業者です(個人が自主的に利用するには特段問題ありませんが、日本国民に営業行為等を行うと法令違反となる可能性があります)。また、「フィンランドの会社」にも関わらず、同国内での検索がほぼ無い、会社のサイトが見当たらない(MOSDEXアービトラージのサービスサイトのみ確認)。KYC(本人確認)も無い。特段「信頼性の高い」と言えるポイントが見つかりません(強いて上げれば租税回避地でない点ぐらい)。会社が消えれば、資金は回収はまず不可能です。金融機関業者としては「かなり危険」です。

金融商品やスキーム・・・ C~D(要注意~危険)

暗号資産やステーキング、アービトラージという仕組み個別は危険度は低いですが、その組み合わせとなると案件リスクがバチクソ跳ね上がります。日利0.72%アービトラージ新規募集。となると、考察した通り破綻するスキームです。優良案件だったとしても、この利回りの継続は限定的と考えられます。皮肉なことに日利0.1% とかであれば、優良案件の可能性が上がります。日利0.72%が続けば、100万円預けたら4年後には260億円です。8年後には683兆円です。5000兆円ほしい人は一考ください。

この案件は、今後新規募集や入金の制限やリターンの低下(良くて年利100%前後)などが起きない限り、よくある暗号資産HYPE案件、ポンジスキーム案件と判断されます。

上記2点より、HYPE案件の可能性が非常に高く、現時点の評価では一切お勧めできません。もし参入を検討していたとしても、「いつ飛んでもOK!ギャンブルするぜ!」ぐらいの感覚で、極めて低資金、超絶余裕資金で行うことを推奨します。

もちろん、当ブログでの調査や仮定が大きく誤っていることも考えられます。0.1%ぐらいの確率で優良案件かもしれません。

入金される勇者の皆様も「ある日突然、なんの前触れもなく、サイトが閉鎖される」と思って投資していただくことを強く推奨します。

既に参入した人は、所謂チキンレースだと思い、資金の増加推移を計算して、元本を●●の時期までに回収する計画を立ててください。その期間までサービスが継続していれば「勝ち」です!

誰かの紹介コードから参加(無料)すると、30USDTもらえるそうなので、リスクの無い資金で、状況をレポートしていければと思います。私と同じように、とりあえずもらえる30USDTだけで検証する人は、次のURLからどうぞ。

https://mosdex.com/?code=ANN449

早速登録して、検証のため14日、30日、90日ステーキングに10USDTずつ振ってみました。

こんな画面で、ステーキング&アービトラージしたい額をセットするだけのようです。

このような案件は、業者に資金を預けたその先はブラックボックスです。側(サイト)だけユーザに見せ、本当にステーキングして取引してるのかも不明です。そしてこのような投資案件の鬼門の一つ、「出金」がいかにスムーズか。出金制限が厳しくないか。という点についてや、ステーキングの状況などは、今後の検証の追加記事で上げていきたいと思います。

8月2日追記

そろそろMOSDEXのステーキングどうなったか確認しようとしたところ、TwitterでMOSDEXを検索すると異変が。どうも6月25~28日頃に、既に「飛んだ」模様です。 サイトも見つかりません。Twitterも消えています。

残念ながら現在の日本のTwitterやSNS界隈の「ファイナンシャルリテラシー」は低いです。このようなHYPE案件を、当ブログのように「簡単に」調べるだけでも「ク〇案件」と解るものを、平気で「儲かる案件」として拡散したり、参加を陽動したり、紹介したりというSNSの記事が9割以上。当ブログのように危険な案件では?という内容は1割にも満たない状態でした。

暗号資産案件は特にリスク面についての確認することが大事です。当ブログを閲覧している人は、少なくとも上記のようなチェックを行い、その投資のリスクを見極めることが、投資で不要な資金を失わないために、非常に大事なことです。